「SNS研修を導入したいが、どのくらいの費用がかかるのか見当もつかない」 「研修会社によって料金がバラバラで、何を基準に選べばいいか分からない」
SNS担当者の育成に、研修が有効であることは分かっていても、その「費用」と「選び方」が分からず、導入に踏み切れない企業は少なくありません。
本記事では、SNS研修の費用相場を種類別に解説するとともに、費用対効果を最大化するための「失敗しない研修の選び方」を、5つの具体的なチェックリストでご紹介します。
目次
- 【種類別】SNS研修の費用相場
- 研修費用に含まれるもの・含まれないもの
- 失敗しないSNS研修の選び方【5つのチェックリスト】
- 費用対効果を最大化する3つのポイント
- まとめ
1. 【種類別】SNS研修の費用相場
SNS研修は、大きく分けて3つの種類があり、それぞれ費用相場が異なります。
| 研修の種類 | 費用相場 | 特徴 | こんな企業におすすめ |
|---|---|---|---|
| 公開講座型 | 3万円~10万円/人 | 複数の企業が合同で参加する形式。基本的な知識を学べる。 | まずは情報収集したい、担当者個人で学びたい |
| 講師派遣型 | 20万円~80万円/回 | 自社に講師を招き、カスタマイズされた研修を実施。 | 複数名の社員を一度に教育したい、自社の課題に沿った内容を学びたい |
| 伴走コンサル型 | 30万円~100万円/月 | 研修だけでなく、数ヶ月にわたり実践をサポート。 | 本気で内製化を成功させたい、社内にノウハウを確実に蓄積したい |
公開講座型
メリット
一人からでも参加でき、費用が安い。
デメリット
内容が一般的で、自社の課題に直結しにくい。他の参加者がいるため、込み入った質問がしづらい。
講師派遣型
メリット
自社の課題に合わせて内容をカスタマイズできる。社員の移動コストがかからない。
デメリット
研修が単発で終わってしまい、実践に繋がりにくい場合がある。
伴走コンサル型
メリット
研修後もプロが伴走してくれるため、実践での疑問点をすぐに解消できる。PDCAサイクルを回す中で、ノウハウが確実に定着する。
デメリット
費用が最も高額になる。
結論として、最も費用対効果が高く、内製化の成功確率を高めるのは「伴走コンサル型」です。
初期投資はかかりますが、プロのサポートを受けながら実践を繰り返すことで、最短ルートで成果を出し、結果的に時間と人件費の無駄をなくすことができます。
2. 研修費用に含まれるもの・含まれないもの
見積もりを比較する際は、料金に何が含まれているかを確認することが重要です。
一般的に含まれるもの
講師料 – テキスト代 – 事前ヒアリング、アンケート
オプション(別途費用)となることが多いもの
研修内容の大幅なカスタマイズ – 研修後のフォローアップ、個別相談 – 講師の交通費、宿泊費(遠方の場合) – 動画教材の作成
3. 失敗しないSNS研修の選び方【5つのチェックリスト】
費用だけで選ぶのは危険です。以下の5つのポイントを必ずチェックしましょう。
□ 1. 講師は「現役」のプレイヤーか?
SNSの世界は変化が非常に速いため、過去の成功体験だけを語る講師では意味がありません。
今現在も、最前線でアカウントを運用し、成果を出し続けている「現役のプレイヤー」かどうかを確認しましょう。
□ 2. 精神論ではなく「再現性のあるノウハウ」か?
「頑張って毎日投稿しよう」といった精神論ではなく、データに基づいた戦略設計、コンテンツ企画、分析改善など、誰がやっても成果を出せる「再現性のあるノウハウ」を教えてくれるかを確認しましょう。
□ 3. 自社の業界・業種に知見があるか?
BtoCとBtoB、無形商材と有形商材では、SNSの活用法は全く異なります。
自社と同じ、あるいは近い業界での支援実績が豊富かどうかを確認しましょう。
□ 4. 「研修後のサポート」は手厚いか?
研修は受けて終わりではありません。実践して初めて意味があります。
研修後に、チャットでの質問対応や月1回の定例会など、実践をサポートしてくれる体制が整っているかを確認しましょう。
□ 5. 成果事例は具体的か?
「フォロワーが増えました」といった曖昧な事例ではなく、「研修後3ヶ月で、ECサイトへのセッション数が200%増加した」など、具体的な数値で成果事例を提示できるかを確認しましょう。
4. 費用対効果を最大化する3つのポイント
1. 研修の目的を明確にする
「何のために研修を受けるのか」という目的を社内で明確に共有しましょう。
「フォロワーを増やしたい」のか、「売上に繋げたい」のか、「採用を強化したい」のか。
目的が明確であればあるほど、研修会社も最適なプランを提案しやすくなります。
2. チームで参加する
担当者一人だけでなく、上司や関連部署のメンバーも一緒に参加することで、社内での共通認識が生まれ、協力体制を築きやすくなります。
特に、意思決定者である上司が参加することは、運用のスピードを上げる上で非常に重要です。
3. 助成金・補助金を活用する
人材育成に関する助成金や補助金を活用することで、研修費用を大幅に抑えられる可能性があります。
厚生労働省の「人材開発支援助成金」などが代表的です。利用条件などを確認し、活用を検討しましょう。
まとめ
SNS研修は、安さだけで選ぶと「安物買いの銭失い」になりかねません。
費用相場を理解した上で、本記事で紹介した5つのチェックリストを参考に、「成果にコミットしてくれるパートナー」として信頼できる研修会社を選ぶことが、費用対効果を最大化する唯一の方法です。
目先の費用だけでなく、研修を通じて得られるノウハウやスキルという「無形の資産」に目を向け、未来への投資としてSNS研修を検討してみてはいかがでしょうか。
関連記事
SNS研修に関するご相談はこちら
執筆者プロフィール
株式会社but art 代表取締役社長 山口 裕生 愛媛県主催のSNSセミナー講師も務める。 大手企業~中小企業まで100社以上のSNS内製化支援実績を持つ。
