「フィード投稿だけで手一杯で、ストーリーズまで手が回らない」「24時間で消えてしまうのに、わざわざ作る意味があるの?」——Instagram採用において、「ストーリーズ」は多くの担当者がその真価を見過ごしがちな機能です。
しかし、日常的でリアルな情報を発信できるストーリーズは、作り込まれたフィード投稿だけでは伝えきれない企業の「素顔」を見せ、求職者との距離を縮めるための強力なツールとなり得ます。
本記事では、Instagram採用の効果を飛躍的に高めるための「ストーリーズ活用術」を徹底解説します。
フィード投稿との戦略的な使い分けから、アンケートや質問箱といったインタラクティブ機能の活用法、すぐに使える投稿アイデア15選、そして投稿を資産に変えるハイライト機能まで、具体的かつ実践的なノウハウを網羅。
この記事を読めば、ストーリーズを単なる「おまけ」ではなく、採用戦略の重要な柱として活用できるようになります。
Instagram採用におけるストーリーズの役割
ストーリーズを効果的に活用するためには、まずその特性と、採用活動における役割を正しく理解することが不可欠です。
ストーリーズとは何か
ストーリーズは、Instagramアプリの上部に表示される、24時間で自動的に消える投稿形式です。
フルスクリーンで表示され、写真、動画、テキスト、スタンプなどを自由に組み合わせることができます。
その手軽さとリアルタイム性から、ユーザーの利用頻度が非常に高いのが特徴です。
フィード投稿との違いと使い分け
フィード投稿が「作り込まれた公式情報」を発信する場であるのに対し、ストーriesは「日常的でリアルな舞台裏」を見せる場です。
この違いを理解し、戦略的に使い分けることが重要です。
| 項目 | フィード投稿 | ストーリーズ |
|---|---|---|
| 役割 | アカウントの世界観構築、資産となる情報 | 日常の発信、リアルタイムな情報、フォロワーとの交流 |
| 表示期間 | 永続的 | 24時間 |
| 印象 | フォーマル、作り込まれた | カジュアル、リアルタイム |
| 最適な内容 | 社員インタビュー、企業文化紹介 | 社員の日常、イベントの裏側、Q&A |
採用活動でストーリーズを使う3つのメリット
1.親近感の醸成: 加工の少ないリアルな日常を発信することで、企業の「中の人」の人間味を伝え、求職者との心理的な距離を縮めます。
2.エンゲージメントの向上: アンケートや質問箱などのインタラクティブ機能を活用することで、フォロワーからの反応を引き出し、双方向のコミュニケーションを活性化させます。
3.情報接触頻度の増加: 毎日気軽に投稿できるため、フォロワーとの接触回数を増やし、自社の存在を常に意識させることができます(ザイオンス効果)。
ストーリーズの基本機能と使い方
まずは基本的な使い方をマスターしましょう。
ストーリーズの投稿方法
1.フィード画面を右にスワイプするか、左上の自分のアイコンをタップしてストーリーズ作成画面を開きます。
2.写真や動画を撮影するか、ライブラリから選択します。
3.テキストやスタンプを追加して編集し、「ストーリーズ」ボタンで投稿します。
写真・動画・テキストの使い分け
・写真: オフィスの様子や社員の表情など、瞬間を切り取って伝えるのに最適。
・動画: イベントの熱気や社員の声を、臨場感たっぷりに届けることができます。
・テキスト: 伝えたいメッセージをシンプルに、力強く表現したいときに有効です。
スタンプ・GIF・音楽の活用
投稿をより魅力的にするために、様々な装飾機能を活用しましょう。
特に、場所やハッシュタグ、メンション(@アカウント名)のスタンプは、情報量を増やし、他のアカウントとの連携を促す上で重要です。
24時間後の自動削除とアーカイブ機能
投稿されたストーリーズは24時間で自動的に消えますが、自分のアカウントの「アーカイブ」に自動で保存されます。
後から見返したり、ハイライトに追加したりすることが可能です。
【アイデア15選】採用に効果的なストーリーズ投稿
「何を投稿すればいいかわからない」という方向けに、すぐに使える投稿アイデアをカテゴリ別にご紹介します。
【日常発信系】
- 朝礼・ミーティングの様子: チームの雰囲気を伝える。
- 社員のランチ紹介: リアルな日常を見せる。
- オフィスからの景色: 働く環境の魅力をアピール。
- 仕事で使う便利グッズ紹介: 社員の個性を垣間見せる。
- 退勤後の過ごし方: ワークライフバランスを伝える。
【イベント速報系】
- 会社説明会の裏側: 準備の様子や登壇前の緊張感を伝える。
- 内定式の速報: リアルタイムでイベントの熱気を共有。
- 社内イベントの実況: 楽しそうな雰囲気をライブで届ける。
- 新入社員研修の様子: 成長の過程をドキュメントする。
- メディア掲載・受賞報告: タイムリーなニュースを共有。
【双方向コミュニケーション系】
- 「〇〇な人、集まれ!」(アンケート機能): 求める人物像を伝える。
- 「何でも質問箱」: 就活生の疑問や不安に直接答える。
- 企業理解度クイズ(クイズ機能): 楽しみながら企業について学んでもらう。
- 説明会までのカウントダウン: イベントへの期待感を高める。
- 社員への「一問一答」: テンポよく社員の素顔を紹介する。
フォロワーと繋がる!インタラクティブ機能の活用術
ストーリーズの最大の武器は、フォロワーとの双方向コミュニケーションを可能にするインタラクティブ機能です。
アンケート機能で求職者の意見を聞く
「選考で重視するのは? A:人柄 B:スキル」といった二択のアンケートを実施し、求職者のインサイトを探ります。
結果をシェアすることで、さらなる対話のきっかけにもなります。
質問箱で就活生の疑問に答える
匿名で質問を募集できる機能です。「給与は?」「残業は?」といった聞きにくい質問にも誠実に答えることで、企業の透明性を示し、信頼を獲得できます。
クイズ機能で企業理解を深める
自社のサービスや歴史に関するクイズを出題し、ゲーム感覚で企業について学んでもらう機会を提供します。
正解者の中から抽選でプレゼント企画などを行うと、さらに盛り上がります。
カウントダウン機能でイベント告知
会社説明会やエントリー締切日までの日時を設定し、ストーリーズ上でカウントダウンを表示します。
フォロワーはリマインダーを設定でき、参加率向上につながります。
投稿を資産に変える!ストーリーズハイライト活用術
24時間で消えるストーリーズを、プロフィール上に常時表示させて「資産」に変えるのがハイライト機能です。
ハイライトとは何か
過去に投稿したストーリーズを、テーマごとにまとめてプロフィール画面の自己紹介文の下に表示できる機能です。
アカウントを訪れたユーザーが、いつでも重要な情報にアクセスできるようにするための「まとめフォルダ」のような役割を果たします。
採用アカウントで作るべきハイライト5選
最低限、以下の5つのハイライトは作成しておきましょう。
- 会社概要: 事業内容や沿革など、基本的な情報をまとめる。
- 社員紹介: 様々な部署の社員のインタビューや1日密着を掲載。
- 福利厚生: 独自の制度や働きやすさをアピール。
- 募集要項: 現在募集中の職種や選考フローを案内。
- Q&A: 質問箱などで寄せられたよくある質問と回答をまとめる。
ハイライトのカバー画像デザイン
ハイライトの「顔」となるカバー画像は、アカウントの世界観に合わせてデザインを統一しましょう。
Canvaなどのツールを使えば、簡単にオリジナルのカバー画像を作成できます。
ストーリーズ運用のコツと注意点
推奨される投稿頻度とタイミング
ストーリーズは「質より量」が重要です。
可能であれば1日に1〜3回の投稿を目指しましょう。
フィード投稿と組み合わせ、フォロワーがアクティブな時間帯(朝、昼、夜)に分散して投稿するのが効果的です。
ストーリーズの効果測定方法
ストーリーズのインサイトでは、リーチ数やインプレッション数の他に、「タップして次へ」「タップして戻る」「次のストーリーズへ」「ストーリーズから退出」といったユーザーの細かい行動データを確認できます。
「退出」が多い投稿は、内容がユーザーの興味と合っていなかった可能性があるため、改善が必要です。
ストーリーズ広告の活用
特定のターゲット層に絞って、ストーリーズを広告として配信することも可能です。
特に、会社説明会やイベントの告知など、短期間で多くの人に情報を届けたい場合に有効です。
運用の注意点
・投稿しすぎに注意: 1日に何十回も投稿すると、ユーザーにミュートされてしまう可能性があります。適度な頻度を心がけましょう。
・ブランドイメージとの一貫性: カジュアルな発信が魅力のストーリーズですが、企業のブランドイメージを損なうような不適切な内容は避けましょう。
・ストーリーズからの導線設計: 投稿内に「詳しくはプロフィールのリンクから」といったCTA(行動喚起)を入れたり、URLリンクスタンプ(フォロワー1万人以上などの条件あり)を活用したりして、採用サイトへの導線を確保しましょう。
まとめ:リアルな発信で、求職者との心の距離を縮めよう
Instagramのストーリーズは、企業の「体温」を伝えるための最適なツールです。
作り込まれたフィード投稿では見えない、ありのままの日常や社員の素顔を発信することで、求職者はその企業で働く自分をよりリアルに想像し、親近感を抱きます。
本記事で紹介したアイデアやテクニックを参考に、ぜひ今日からストーリーズの投稿を始めてみてください。
24時間で消えるその一瞬一瞬の投稿の積み重ねが、未来の優秀な仲間との出会いを引き寄せる、強力な魔法となるはずです。
執筆者プロフィール
株式会社but art 代表取締役社長 山口 裕生 愛媛県主催のSNSセミナー講師も務める。
大手企業~中小企業まで100社以上のSNS内製化支援実績を持つ。

