静止画(フィード投稿)だけでは、もはや求職者の心は動かない――。
動画が情報収集の主役となった今、Instagram採用の成否は「リール動画」をいかに使いこなすかにかかっています。
特に、TikTokに慣れ親しんだZ世代にとって、ショート動画は最も自然で魅力的なコンテンツ形式です。
しかし、多くの採用担当者が「リール動画を作ったことがない」「どんな内容を発信すればいいかわからない」「動画編集なんて難しそう」といった悩みを抱えています。
本記事は、そんな採用担当者様に向けて、リール動画の基本から、採用に効果的な企画、スマホだけで完結する制作テクニック、そして再生回数を伸ばすアルゴリズムの攻略法まで、Instagram採用におけるリール活用の全てを網羅した「完全ガイド」です。
第1章 Instagram採用におけるリールの重要性
リールとは何か?フィード投稿・ストーリーズとの違い
まず、リール、フィード投稿、ストーリーズの役割の違いを理解することが重要です。
| 項目 | リール (Reels) | フィード投稿 (Feed) | ストーリーズ (Stories) |
|---|---|---|---|
| 役割 | 新規フォロワー獲得 | 既存フォロワーへの情報提供・ファン化 | 既存フォロワーとの密なコミュニケーション |
| 特徴 | 最大90秒のショート動画。発見タブやハッシュタグ検索から、フォロワー外のユーザーに広くリーチできる。拡散力が最も高い。 | 写真や動画を投稿。アカウントの「顔」となるコンテンツで、世界観やブランドイメージを構築する。 | 24時間で消える動画・画像。アンケートや質問機能で、双方向のコミュニケーションが取りやすい。 |
リールが採用活動に効果的な3つの理由
1.圧倒的なリーチ力: 優れたリールはアルゴリズムによって爆発的に拡散され、これまで接点のなかった潜在的な候補者にまで企業の存在を知らせることができます。
2.リアルな魅力の伝達: 動画と音楽を組み合わせることで、職場の雰囲気、社員の個性、仕事の楽しさといった「空気感」を、静止画よりもはるかにリアルに伝えることができます。
3.Z世代への最適アプローチ: ショート動画が日常の一部であるZ世代に対し、最も効果的にアプローチできるフォーマットです。
第2章 初心者でも安心!リールの基本機能と投稿方法
STEP1: リールの撮影・編集方法
1.Instagramアプリを開き、ホーム画面を右にスワイプしてカメラを起動。
2.画面下部のメニューから「リール」を選択。
3.撮影ボタンを長押しして撮影開始。複数のクリップ(動画断片)を撮影可能。
4.画面左のツールバーで、音源、エフェクト、動画の長さ(15/30/60/90秒)などを設定。
STEP2: 音楽・エフェクト・テキストの追加
・音楽: 著作権フリーの豊富な音源ライブラリから、動画の雰囲気に合ったBGMを選べます。トレンドの音源を使うと再生回数が伸びやすくなります。
・エフェクト: ARエフェクトを使って、動画を面白く加工できます。
・テキスト: 伝えたい情報をテロップとして追加。タイミングを調整して表示させることも可能です。
STEP3: カバー画像とキャプションの設定
・カバー画像: リールが一覧で表示される際に表示される「表紙」です。動画内で最も魅力的な瞬間を選ぶか、別途作成した画像を設定します。
・キャプション: 動画の内容を補足する文章を記述します。関連性の高いハッシュタグを10~15個程度つけましょう。
第3章【企画に困らない】採用に効果的なリール企画10選
- 社員の1日密着(Vlog風): 出社から退社まで、ある社員の一日をテンポよく紹介。
- オフィス/店舗ツアー: 「ルームツアー」のように、働く環境を案内する。
- 仕事紹介(タイムラプス): PC作業や調理風景などを早回しで見せ、仕事の様子を伝える。
- 社員インタビュー(Q&A形式): 「入社の決め手は?」「仕事のやりがいは?」といった質問に、社員が次々と答えていく。
- ビフォーアフター: 「入社1年目と3年目の変化」「新卒社員の成長記録」など、成長ストーリーを見せる。
- #〇〇あるある: その業界や職種ならではの「あるあるネタ」を寸劇で再現し、共感を呼ぶ。
- NGシーン・舞台裏: ちょっとした失敗談や、撮影の裏側をユーモラスに見せることで、親近感を醸成。
- 社長や役員の意外な一面: 普段は見られないお茶目な姿などを紹介。
- 福利厚生、紹介します: ユニークな福利厚生や制度を、利用シーンと合わせて紹介。
- トレンド音源でダンス: チームで流行りのダンスに挑戦し、仲の良さや楽しそうな雰囲気を伝える。
第4章 スマホで完結!リール動画の制作テクニック
撮影のコツ
・光を意識する: 自然光が入る明るい場所で撮影するだけで、映像の質は格段に上がります。
・手ブレを防ぐ: スマホ用の三脚やジンバルを使うのが理想ですが、壁に寄りかかったり、脇を締めたりするだけでも手ブレは軽減できます。
無料編集アプリの活用
Instagramアプリ内でも基本的な編集は可能ですが、より凝った動画を作りたい場合は、無料の編集アプリが便利です。
・CapCut(キャップカット): テロップの自動生成、豊富なエフェクトやBGMが特徴。初心者でも直感的に操作できます。
・InShot(インショット): 簡単な操作で、動画のカット、速度調整、フィルター加工などが可能。
第5章 リールを伸ばすアルゴリズム攻略法
Instagramのアルゴリズムに「良いコンテンツ」と評価され、多くの人に見てもらうためには、以下の4点が重要です。
- 最初の3秒で引きつける: ユーザーは一瞬で視聴を続けるか判断します。冒頭にインパクトのある映像や、「え?」と思わせるテロップを入れましょう。
- 視聴維持率を高める: テンポの良いカット編集、効果音、飽きさせない展開を意識し、最後まで見てもらう工夫を凝らします。
- エンゲージメントを促す: 「〇〇な人はコメントで教えて!」のように、コメントや「いいね」を促す仕掛けを動画内に入れます。
- トレンド音源の活用: 流行っている音源を使うと、その音源のページから動画に流入する可能性が高まります。
第6章 リールの効果測定と改善(PDCA)
リールは投稿して終わりではありません。必ず「インサイト」機能を使って効果を測定し、改善に繋げましょう。
インサイトで見るべき重要指標
・リーチしたアカウント数: 動画が何人のユニークユーザーに表示されたか。
・再生数: 動画が再生された合計回数。
・いいね!、コメント、保存、シェア数: ユーザーからの反応(エンゲージメント)。
これらの数値を分析し、「なぜこのリールは再生数が伸びたのか?」「なぜこのリールはコメントが多かったのか?」を考察し、次の企画に活かすことが、成功への最短ルートです。
まとめ:リールは、未来の仲間への「動く招待状」
リール動画は、もはや単なる流行りではありません。企業のリアルな魅力を、感情豊かに、そして広く伝えるための、現代の採用活動における必須ツールです。
それは、未来の仲間となるかもしれない人々へ送る、「私たちの会社はこんなに面白い!」という想いを込めた「動く招待状」なのです。
難しく考える必要はありません。
まずは本記事で紹介した企画を参考に、社員のスマートフォン一台から、始めてみてください。
その一本の動画が、未来のエース社員との出会いを引き寄せるかもしれません。
執筆者プロフィール
株式会社but art 代表取締役社長 山口 裕生 愛媛県主催のSNSセミナー講師も務める。
大手企業~中小企業まで100社以上のSNS内製化支援実績を持つ。

